トーワ荘で玉田玉山さんの講談会開催

2025年5月11日

紀伊田辺の私の実家近くにあるシェアハウス「トーワ荘」で、昨日(510日)、玉田玉山さんの講談会が開催されました。このイベントはFM TANABEがアレンジし、講談師の玉田玉山さん(講談風大河ラジオドラマ「弁慶記」でメインの講談パートを務めて頂いた)をお招きして開催されたもので、昼・夜2回の公演でそれぞれ20名ほどの方が迫力ある玉山さんの講談を生で楽しむことができました。

イベント(講談会)開催のお知らせ 和歌山県田辺市のFMラジオ局「FM TANABE」
FM TANABEからのお知らせ

お昼の部には、トーワ荘の近くにある蟻通(ありとおし)神社の橋本宮司にもお越し頂き、お酒の差し入れも頂きました。

蟻通神社

講談会は、①玉山さんが講談師になるまでの苦労話などを描いたオリジナル講談「玉田玉山物語」、②田辺の偉人である植芝盛平(昼の部)と南方熊楠(夜の部)の人生のイントロ部分を描いたオリジナル講談、③古典講談「奈須余一」の3部構成でした。ご来場の皆さんは、そもそも生の講談を初めて体験するという方も多く、まずは、玉山さんの声の迫力に圧倒されました。そして、会場の笑いも取りながらの玉山さんの巧みな話術に、時間の経つのも忘れて講談の魅力を体感できた、基調なイベントとなりました。

玉山さんのお話しでは、日本に落語家は1000人いるが、講談師は100人しかいないのだそうで、そのルーツを探ると、昔、浪人となった武士が「源平盛衰記」や「太平記」のような軍記物を読み聞かせる講釈師として江戸時代に定着し、明治以降に「講談師」という呼び方が一般的になって今に至るということだそうです。「講釈師、見てきたような嘘をつき」とも言われるように、元々のストーリー(史実)を大切にしつつも、具体的なお話しでは、聴衆を惹きつけるようにうまく話を展開するのが講談の特徴で、その分、想像力を働かせながら講談師自らが臨機応変に話を展開できるのが、大きな魅力(そして講談師の力の発揮しどころ)となっているとのことです。

最近では、例えば、古典能の演目の前に、そのストーリーの概要を講談師が講談風にわかりやすく説明してくれるような公演が増えており、講談とのコラボにより古典芸能の魅力を増してファンを増やす試みなども盛んに行われています。

ということで、講談の持つ魅力と役割がさらに拡がっていくことを願いつつ、トーワ荘での玉田玉山さんの講談会が、今後、田辺での貴重なイベントとして定着していくように期待したいと思います。

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